2016年2月24日水曜日

入学説明会の季節です ミニ講義の様子より

入学をご検討くださっている方を対象に、京都や東京で説明会を行っています。
コースのカリキュラムを紹介する前に、教員のミニ講義があります。
一日体験入学ほどではありませんが、ひととき興味のある分野の話を聞いて入学後の学生生活を思い描いてもらっています。


2月21日(日)に東京外苑キャンパスで開催された説明会でのミニ講義の様子をお伝えします。


大勢の方にご参加いただきました。


ミニ講義では「染織と色 素材そのものの色について」と題して、様々な自然素材が本来持っている色について、たくさんの素材サンプルをご用意してお話しました。

様々な素材(綿、麻、絹、獣毛)を持っていきました。
その中でも亜麻(リネン)は愛好家も多く、私も大好きです。
亜麻(リネン)についてご紹介します。

こちらは北海道の亜麻畑で、ちょうど花が咲いているところです。

一昨年、亜麻まつりに行き、亜麻の繊維を取り出す工程を見学しました。
亜麻まつりは亜麻まつり実行委員会が主催、当別町ほかが共催するお祭りです。
様々な面から亜麻の魅力を紹介し、楽しむイベントです。

見学と体験コーナー
亜麻の茎のかたい外皮を砕いて、繊維部分を取り出します。
繊維は靭皮(じんぴ)という部分です。
このような繊維を靭皮繊維と言います。


体験コーナーでは、繊維を櫛ですいて靭皮繊維を取り出します。
グレーがかった金色が亜麻の色です。

亜麻の布と繊維、糸
(左から体験で取った繊維、販売されていた繊維、工業製品の亜麻糸)
亜麻の繊維は暖かみのある色で、張りのある質感と色味を生かして染めずに製品になっているのをよく見かけます。

キャンバス地とリンシードオイル

油絵を描く方はご存知のキャンバス地とリンシードオイルは亜麻が原料です。
(キャンバス地は亜麻のほか、大麻、綿、化学繊維からも作られます)
現在北海道では、主に亜麻仁(あまに)油を搾るために亜麻を栽培しています。
亜麻仁油はオメガ3脂肪酸を豊富に含んでいて、健康に気遣う人に注目されています。
その他、美しい花を観光資源としても売り出しています。
健康と観光が現在の需要というのは興味深い点です。

今後の説明会日程
3月13日(日)京都瓜生山キャンパス (開催中の卒業・修了制作展のご案内をします)
※ミニ講義:中国貴州省ミャオ族の服飾文化

3月21日(月/祝)東京外苑キャンパス
※ミニ講義:文様について

詳細は京都造形芸術大学 通信教育部のウェブサイト(下記)をご覧ください。
http://www.kyoto-art.ac.jp/t/

(久田多恵)










[スクーリング作品紹介]染織II-3腰機で帯を織る

学生作品をご紹介します。

ピンクの濃淡とオレンジ色、濃い青の選び方がセンスを感じさせます。
ピンクからオレンジ系統の色は微妙な差異で目を楽しませてくれます。
対する青は鮮やかで全体を引き締めています。
(浮き織りが素敵なので表を見せて置いています)

鮮やかなピンクと緑の濃淡、白の組み合わせは難しかったと思いますが
色の選び方で成功しました。薄い緑は濃い緑と白との中間にあたる色で、
全体のまとめ役になっています。

渋い目の赤にグレー、からし色の大胆な縞に赤の浮き織りが効果的です。
からし色は他の色に対して対比の強い色ですが、浮き織りが入ることによって
全体の調和が取れています。

爽やかな色合いで夏用の着物にも合いそうです。
提出する際には帯についてのレポートを同封してもらっています。
「帯と着物についての雑感」と題したエッセイでした。
和服に親しむ日々が伝わってきました。



授業が終わって4か月ほどたちました。「授業後3か月をめどに提出しましょう」
とお伝えしておりますが、気にせず出来上がり次第お送りください。
夏に着用するのを楽しみに、少しずつでも織り進めましょう。(久田多恵)


中古の織機についての情報です

いつもお世話になっている機料屋さんの「高橋治(たかはしじ)株式会社」さんより、
中古の機があるとのお知らせをいただきました。
※機料(きりょう・・・機や織道具を扱っています)
(染織研究室)




機の状況(細部の仕様やどの程度使われたものであるか)輸送をどうするかなど高橋治さんと直接ご相談ください。

連絡先
〒602−8478 京都市上京区五辻通千本東入ル西五辻東町63
電話:075-441-1197 ファックス:075-441-1198


2016年2月23日火曜日

第11回 彩り・紬ぐ〜それぞれの2016〜 展、開催されます♪

この間節分をむかえたと思っていたら、
あと1週間で2月は終わってしまいます〜〜
今年は閏年なので1日多いのね、と思っていたのに、
やはり2月は逃げるように過ぎてゆきました。

さて、毎年恒例の
[第11回 彩り・紬ぐ〜それぞれの2016〜展]
が、今年も開催されます。

本学の通信教育部染織コース卒業生有志による展覧会です。

お近くの方はどうぞご高覧ください。(NK)





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第11回 彩り・紬ぐ〜それぞれの2016〜 展
2016年2月23日(火)〜2月28日(日)
10:00-18:00
京都府立文化芸術会館 2階 展示室
http://www.bungei.jp/
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2016年2月18日木曜日

ギャラリートネリコにて保坂まき子染色作品展「花型染め展」のお知らせです。

みなさまこんにちは。
まだまだ寒さが続きますが、
梅の花も咲き始め、春の訪れが待ち遠しいですね。

卒業生の福田由美子さんのギャラリー、トネリコから
福田さんによる企画展のお知らせです。

「花型染め展  保坂まき子染色作品」
以下DMより
個性的な色使いと細やかな心遣いが感じられる
染色作品。バック・ポーチ・ペンケース・眼鏡ケース他小物の展示。


楽しみですね。
是非、おでかけください。(yh)

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「花型染め展  保坂まき子染色作品」 

2016年3月20日(日)ー3月31日(木)
10:00-17:00(最終日ー16:00まで)
トネリコギャラリー×喫茶 
光風台駅より徒歩5分ほど
駐車場・駐輪場:無し
〒563-0104
大阪府豊能郡豊能町光風台2-19-5
(のれんが目印)
tel  072-738-5131
アクセス
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2016年2月10日水曜日

善田先生の遺作展「小品達からの伝言」が京都のギャラリーマロニエで始まりました。

善田先生の遺作展が始まりました。




2013年12月に突然の事故で亡くなられた善田康豊先生の遺作展「小品達からの伝言」が京都のギャラリーマロニエ3F,4Fで開催中です。


2016年2月9日(火)~14日(日)12時~19時 最終日は18時まで




善田先生は本学以外にも精華大学、沖縄の県立芸大などで教鞭をとっておられました。






作品はステンシル、エッチングなど多岐にわたります。
ステンシルの作品はムラもなく、どのように筆を動かしたか不思議です。




版画の小品も展示されています。


ぜひ先生の作品を持っていてほしい、というご遺族のお気持ちで作品は展示販売されています。




額装のものもあります。




善田先生を偲び、お一人でも多くの方々にご高覧いただければ幸いです。 

2016年2月5日金曜日

[スクーリング作品紹介]染織II-3腰機で帯を織るb

立春を迎えましたね、
桜の樹のつぼみも、なんだか少しずつふくらんでいるように見えます。

10月に開講の「腰機で帯を織る」の事後課題が続々到着しています。
もしまだ完成していない学生さんは
テキスト課題の提出締切後にぜひ取り組んでくださいね。
春休みには、テキスト課題の締切がない分、
普段手がまわらないことにじっくり取り組めると思います。
そして完成したら、ぜひ見せてください!楽しみにしています。

引き続きみなさんの力作、気長にお待ちしています♡(NK)

ベージュと紺が大胆に切り替わり、とてもモダンな印象です。経糸方向と緯糸方向の細い縞が効いています。経糸の間に明るい茶色が規則的に覗き、縞柄の表現に厚みを与えていますね。


爽やかな取り合わせの色の縞に、牡丹色の細い2本の線が効いていますね。両脇の生成りの細い線は、地色のある浴衣と取り合わせると、爽やかな印象を増すことでしょう。    





オリーブ色を基盤にして、朱色、山吹色、グリーン系の濃淡といった、調和がとれながらもメリハリのある色の組み合わせと縞の太さの強弱が印象的です。