2014年7月6日日曜日

[スクーリング授業風景]大学院

6月14日、15日の授業風景です。


14日の午前中は花房美紀教員担当の制作研究ノート指導です。
4月の授業ではそれぞれの学生が自分の書きたいことを発表し、章立てや図版を入れるための説明がありました。
今回はそれぞれ書き進めてきたノートについて、指導を受けます。

制作研究ノートとは、自分の作品の制作動機、コンセプト、表現技法、作品形態、素材などについて論述するものです。
文章にして整理してみると、自分でもはっきりとは意識していない筋道が見えてきます。
これまで続けてきた作品制作と今、そしてこれからについてが明確になります。


14日午後は前半制作作品についての指導です。
進捗状況を発表し、今後の制作や仕上げについて相談しました。
年度前半のテーマは「身に付けるもの」です。
染めること、織ることは身体との関わりが重要です。
前半は期間が短いのですが思い切った取り組みが大切です。


作品の草稿やサンプル

仮縫いを着てみる




作品指導の間に、和紙の型染に関するワークショプもありました。
作るものは「蔵書票」です。
蔵書票とは、本の見返し部分に貼って蔵書であることを示す紙のことです。
小さな紙片ですが様々に趣向を凝らして作るもので、コレクションの対象にもなるそうです。


糊の準備:和紙用の配合にする

小紋ぬかや消石灰の上澄みを混ぜる

糊を練る

糊置き

刷毛染め後、乾燥させて切り離して出来上がり

染作品に取り組んでいる学生にとっては、和紙を染めるための手順や糊の配合を知る機会となりました。織に取り組んでいる学生にとっては初めての染作品です。
染めることと織ること、両方をベースにして自由に作品の発想を広げていって欲しいと思います。 (久田多恵)